野村證券とかんぽ生命の類似点
しばらく書くこともなく放置していましたが、最近はかんぽ生命や日本郵政の不適切販売が話題になっているので、野村との違いをば。
まず類似点
ノルマが厳しい!
野村證券のほうがきついのは間違いないと思います。
各社同じ商品を取り扱う中で国内首位をキープするのは、徹底したノルマ営業のおかけです。
社員を見込み客のリストを毎日提出させる、
毎日の目標を誰に何を売るかベースで宣言させる、詰める、通話録音を聴くなど色々あります。
ちなみに会社であれ携帯であれ通話は全て録音されており、課長はみんなの通話を聞く権限を持っています。
では、違いは何か。
法に触れない、上に目をつけられない範囲で取引するということです。
例えば高齢者ルールなどについては、高齢者ガイドラインで決まっているので当然守ります。
75歳以上にはxxはだめ、80以上にはxxはダメとかですね。
これは守らざるを得ないので、基本的にルールに従います。まぁ細かいことは色々ありますが。
ではどうやって稼ぐのか。
数字ベースで悪さが目立たないように、支店で自主的にルールを設けて運用すると言った感じです。
具体的に。
例えば、投資信託の乗り換えとかは金融庁に目をつけられやすいです。
なので、各支店のどの担当者がどれくらい乗り換えをやっているのかを支店ベースでも把握しています。
その上で何をするのか。
金額の大きい取引に絞って許可するという単純明快な方針です笑
100万円の乗り換えを30件やるのと、3000万円の乗り換え1件なら前者の方が目をつけられやすいわけです。
なので、投資信託を乗り換えしたい場合は3000万円以上とか1000万円以上で一人当たり5件まで!みたいな感じで取引を管理します。
まぁ数字が厳しくなると自主ルールが緩くなって500万円以上とか基準が下がってくるのが月末あるあるです笑
あとは、勧誘ありなしを注文時に入力するので、なんとか勧誘なしでお客さんから売るように依頼されたとしたがります。
そういう時は、利益が出てる時は利益が出ていることを強調して売りたいと言わせるように仕向けたり、損してる時はしばらく厳しいニュアンスを伝えたりします。
損している時のコツ??は、損してるのはしばらく待ってください、1年くらいで上がると思いますとか言いながら、いい商品があるのでお金出してくださいと提案することです。
すると、損してるのを売ってそちらに乗り換えたいと言われたりするので、売りは非勧誘として注文を受注するわけです。
こんな感じであの手この手で資産をこねくり回すわけですね。
要は目をつけられるのは分かっているので、それ前提に刺されない範囲でいかに悪さをするかが成績の肝になるわけです。
これをお客さんのためにより良いものを提案しているんだから自信持て!と言える人や、それを素直に実践できる人、客はどうでもいいと思う人、何も考えない人が生き残っていきます。
野村證券 支店統合の裏側
久々の更新です。
野村證券が支店の統廃合を発表しました。
https://r.nikkei.com/article/DGXLASFL05HER_V00C19A6000000?s=0
新店を設置したり、あるいは支店統合すること自体はそこまで珍しいことではありません。
ただし、今回は25店舗同時にということに加えて、長く続く由緒ある支店が多く減らされるという点でインパクトが大きいです。
なので、野村における営業店の考え方など紹介します。
野村證券における営業店は、各営業店が独立採算制に近い形で運営する、一つの事業体に近いものになります。
最近ドラマの集団左遷で出ている蒲田支店みたいな感じです。
各支店にノルマが課され、家賃等も含めたコスト等をもとに、予算や損益分岐点のようなものが設定されます。
オンライン専用口座を除くと、顧客は取引のある営業店に属する形なので、取引していない店舗に行っても注文も出来ないですし、顧客情報さえ共有されていません。
社内の機能は、総務課というところがバックオフィスを担当して、他の人間は営業関係の部署に所属します。
支店においては、支店長が絶対的な権限を持ち、本社から降りてくるノルマを達成するための戦術等は支店長の裁量で決まることも多いです。
このような体制なので、歴史が長く規模の大きい店舗は出世コースにあたり、規模の小さい店舗や不振な店舗は新任の支店長のトレーニングの場や、都落ちした支店長を受け入れるといった位置付けになりやすいです。
支店長は一国一城の主で、同じエリアにある支店同士は手数料などを横並びで比較され、良く言えば切磋琢磨し合う関係です。
変な話ですが、首都圏では他の証券会社よりも支店間の争いの方が大変でした。
新規顧客を取り合うだけでなく、既存顧客を取り合う関係にあるという効率の悪い組織体制になってます。
例えば、池袋支店で損したお客さんがいたとして、損失が大きいので取引が疎遠になっていたとします。
そこに、何も知らない上野支店の営業マンが接触し、疎遠になっているのを知るとアプローチを開始するという感じです。
1億円を預けてもらうのは大変ですが、池袋支店に預けてある1億円を上野支店に移管するのは書類で済みますので、新規顧客を探すより効率がいいんですよね。
取引店の営業マンをさりげなくけなしつつ、関係が良くなってきたところで取引店変更を提案します。
大手顧客になりそうな場合だと、IPOを渡したりもします。
そんなこんなで、支店間で切磋琢磨?してきたので、効率を求めて統合する話はあまりありませんでした。
支店長や次席といっあポストの確保の意味合いも強いと思います。
今回、支店の統廃合に踏み込んだということは、野村のコアコンピタンスであるリテール営業に対して踏み込む話であり、ある意味聖域だったところが解体されるという意味では、非常に大きな変化です。
拡大志向だったリテールの方針が変わったことから、今後は給与体系や制度も踏み込まれる可能性が高まったと言えます。
一方で、永井CEOはリテール畑の人間ではないのでこの取り組みを決断できた部分もあり、今後の野村HDのトップが営業畑の人間となれば、また方針が変わりうるものでもあります。
現在で言えば、森田さんが候補の1人であり、今後の役員人事に注目です。
募集物の話 新発の債券や投信など
証券営業では避けて通れない募集物について紹介します。
そもそも募集物って何って感じですよね。
野村證券では、新たに発行される債券やPO、IPOを募集物と呼んでいます。
最近は減りましたが、2013年くらいまでは投資信託の新商品も募集物として毎月色々出てました。
最初に入社して、何かを提案する時は募集物を割り当てられることが多いです。
他の記事でも書きましたが、価格や期間が決まっているので、クロージングしやすいという面があります。
さて、本来直接金融における募集物とは、企業が資金調達をしたいがために、株や債券を発行するというのが本来の姿です。
しかし、大半は少し違ったものとなっています。
債券で、日経平均が下がらなければ金利がxx%みたいな賞品をみたことありませんか?
何故かフィンランドやノルウェー、デンマークとかが発光体で、レアル建債券とかを出してたりも多いです。
あれって何かというと、要はオプションやデリバティブを売りたいけど、そのままだと売れないので、ゴニョゴニョっと債券化したものだと理解ください。
MTNプログラムという発行プログラムのもと、証券会社が債券の需要を募り、その額分だけ発行するわけです。
これだけだと健全な感じもするかもしれません。
実際は、本社商品企画部が考えた債券を支点で5億円やる!みたいに決めて取り組みます。
顧客が実際に取引をするのが20日だとすると、本社に対して、支店にいくら配分を希望するかは10日とかになりますが、
当然この時点では目標額まで申し込みの予約を取れていないことがほとんどです。
5億目標に対して2億だったとしても、5億やると申請して、退路を絶って死にものぐるいでさばくわけです笑
最初の頃は、1億買ってくれる人から順に先入観なくオファーしろ!みたいなことを言ってた上司が、終盤になると1人まずは100万でいいからワンペロ(ペロとは約定のことです)みたいにひよってきますw
まぁなんだかんだで、だいたい最終日前に終わるんですが、たまに終わらないこともあります。
そうすると、同じエリアの他支店に要請して手伝ってもらうんですね。
そーゆうときの野村の一致団結力は凄いです。ある程度のキャリアの人は、苦しみを知ってるから助けようとしますが、若手だとぶっちゃけやることがありません。
でも必死に電話してオファーしてるふりするかが大切で、それができない人はだいたい使えないやつという目で見られ、厳しく詰められたらしがちです笑
この募集物のやっかいなとこは、相場が悪く収益が厳しい時ほどふってくるところです。
相場が良い時は、株の売買や値上がりした投信の乗り換えなど、サクサク収益が上がりますが、相場にボラがなく収益が上がらない時は、だいたい営業マンも様子見ですねーみたいに顧客と話して終わっちゃうんですよね。
そこで募集物が登場するわけです。
募集物5億円やれば、支店の収益数字の3割が終わるみたいな計画を支店長とか偉い人が立てるんですよね。
あるいは、ダメ支店に対しては、本社の偉い人からどうするのかプレッシャーの電話がかかってきます。
最近はないですが、若手に対しても似たことが昔はありました。
プレッシャーをかけられた時の模範解答は、募集物をいくらやりますと答えて、退路を断つことなんですよね笑
そんな感じで、相場が悪い時は募集物多めになります。
為替手数料の高いトルコリラ建て債券とかでそれをやるんですから、みんな地獄ですよねw
今は金融庁の前長官が是正したことでほぼなくなりましたが、昔は毎月投信で同じことをしてましたね。
毎月テーマ型の投信が2本くらい出て、それを募集ものとしてやるみたいな。
本来投資信託なんて、買いたいだけ買えばよいものですが、これも本社に金額を申請してました。
投信5送って申請したら、それを死にものぐるいで消化するわけです。
ちなみに、出来なくても誰にも迷惑かかりませんが、意外とそのことはみんな知らずに、ただただ売ることに専念してました笑
ひどい場合は、3ヶ月くらい前に買った投信を乗り換えてでとノルマ達成しないといけないので、厳しい世界でした。。。
野村證券 移動の話と少し福利厚生の話
今日は野村の転勤発表だったらしいので、移動について紹介します。
野村では年に2回〜3回の移動があります。
(その時々の方針により増えたり減ったりしますw)
役職にもよりますが、1つの支店に5年くらい在籍するのをスタンダードにしようというのが、最近の方針です。
表向きな理由は、顧客とのリレーションと言ってますが、まぁ費用の問題ですね。
非常に手厚い福利厚生なので、単身赴任する人には、家族が住む家の手当てと単身用の家の手当てが出ます。
また、引っ越し費用として、距離や家族構成に応じて数十万円支給されます。
ついでに他の福利厚生を紹介すると、
寮に住む若手は月に数千円で生活できますし、大浴場みたいなお風呂もついてます。
但し、最近は不祥事とかが多いので、色々と監視が厳しいです。
色々もみ消してますが、暴力沙汰が発生したり、近所からの苦情も多いです。
管理の一例としては、門限みたいなものがあって、電子記録が残るようになっているので、無断外泊が発覚すると、支店に連絡がいきます笑
運営は共立メンテナンスが行ってて、管理人とかもいます。
また、寮がない地方ではマンションが寮となり、確か月5000円とかで住めます。
結婚すれば、40歳まで家賃補助が7割でます。
地域にもよりますが、上限は12万くらいです。
まぁ、そんな感じで結構お金かかるわけです。
さて、話を転勤に戻すと、野村の転勤は発表から移動まで超スピーディーです。
発表日の前日、各支店の支店長に人事部から移動者が伝えられます。
その日の晩は、移動者を呼んだ食事会が開催されるので、そろそろかなという人はみんなソワソワしながら声がかかるのを待ってますw
そして、声がかかった人は食事会に行くわけですが、中には"ダミー"の人が含まれます。
そのままだとバレバレなので、お茶目な支店長は転勤じゃない人も食事会に呼んだりします。
ダミーと騙されることもあれば、そのまま正式発表まで騙される人もいます笑
そして翌日の昼ぐらいに正式に発表が行われると大移動の開始です。
だいたい引き継ぎに使う時間が1週間で、自分が引き継ぐのと、引き継がれるので合わせて2週間くらいかけます。
例えば、私の場合は発表された金曜の翌週から転勤先で引き継ぎをして、一週間経つと支店に戻って引き継ぎ、3週目に正式着任でした。
早い人だと、自分の顧客を最初の1週間で引き継いだのち、そのまま異動先に着任ってパターンもあります。
北海道から沖縄まで、ほぼ何も知らないまま転勤になるので、とても疲れます。
加えて、毎日送別会とかがあるので肝臓はボロボロです笑
昔は金曜に送別会ができるスケジュールでしたが、飲みすぎて問題が良く起こるので、最近は週の半ばに発表が多いみたいです。
家族が出来ると、この制度は非常にデメリットであり、私が会社を辞めた理由の1つでもあります。
まぁ、転勤先で羽を伸ばして、支店の若い子に手を出す人も多いですが笑
1週間の間に何するかと言うと、重要顧客(お金持ちと手数料稼がせてくれる人)のところは訪問して、それ以外は電話で挨拶ですね。
ちょっと怪しげな取引をしてる人には、お礼の品と称していい物を渡して行ったりします。
その辺りをちゃんとしておいたり、事情を説明しないと、転勤の後で前の担当者に騙されてたーーーとなりかねないです。
相場が良い時ならいいんですが、だいたいは手数料たくさんもらって損した顧客なので、そこには触れないようにしながら引き継ぎを終えるわけですね。
証券マンはだいたいみんな、3年とか5年も同じお客さんから手数料をもらってて、顧客も疲弊してるので移動したいと切実に願ってます。
まぁ移動して引き継ぐ人も同じ状態ですが、自分も顧客も気持ち新たにやってみようかという気持ちになるので、若干のカンフル剤にはなります。
そんなこんなで、みんな早く移動したいと思いながら何年も仕事してるので、もしリテール営業やりたい人は知っておいた方が良いですね。
リクルーターの話
3/1から就職活動が解禁になったので、野村證券の採用について紹介します。
簡単に言うと学生のスカウトですね。
優秀な大学から学生を採るために、何人か専属のリクルーターを配置して、会社アピールを行いつつ、面接っぽいこともするという、ちょいグレーな制度です。
人事部ではなく、普段は通常の仕事をしている人が、人事異動により半年ほどリクルーターになったりします。
わりと母校のリクルーターになることが多いですが、関係ない大学でリクルーターをすることもあります。
東大京大などの国公立から、早慶とか私立まで幅広いですが、どこの大学までかはよく知りません。
あと、体育会所属の人間に対しても似たことをやってるとかやってないとか。
精神的にタフさが求められる金融では、結構体育会系が好まれますので。。。笑
リクルーターに指名されると、知り合いや後輩などから学生を紹介してもらいつつ、リクナビなんかで登録した学生とかにも声をかけて、会社紹介をする機会を作ります。
学生に対して会社のアピールとかをしつつ、受けてもらうための準備を進めるわけです。
また、友達とかでも興味ある人がいないかとかも探していきます。
加えて、他の社員の話も聞いてみませんか?ということで、別の社員面談もアレンジします。
それだけなら、健全な活動ですよね。
けど、実際にはイマイチな学生は呼ばれなくなって、良いと思われる学生は本社に採用を推薦するわけです。
そして、解禁日に面接受けにいくと、一発で合格!
みたいなことになるわけです笑
ちなみに、通常の採用は
面接開始してから数回の面接を経て、うまくいけば最終受けて終わりという感じです。
面接するのは、支店からかりだされた社員で、数段階の評価から選んだみたいなことを、数人の社員が行い決めるという感じです。
詳しいことは秘密です笑
来年から制度が変わるので、もはやあまり関係ないですが、
いい学生をとるためにリクルーターという制度を使って、面接解禁前に進めてたわけです笑
ここでもノルマがあって、各リクルーターに目標人数みたいなものがあります。
なので、結構ガチです笑
私も学生時代にリクルーター経由で入りましたが、電話とかの圧が半端なかったです。
まぁ野村證券に限らず、こういう制度があるところは多いので、就活生は要チェックですね。
ちなみに、転職した先の会社でも採用の面接をしてますが、最近ははっきり言って微妙な学生が多いですね。
就活はしっかりしてるので、そこそこの志望動機は書いてるんですが、びっくりするぐらい何も考えてない。
東大生とかも結構入る会社ですが、イマイチな状態で受けに来るのは、売り手市場で多少ダメでも目をつぶって採るから、これでいいやってなるんでしょうね。
あと、ネットで正しいみたいに言われてることを鵜呑みにしてる人が増えた気がします。
就活してる方は、親とかでもいいから歳上の人と色々話してみて、認識差があることを知ってほしいですね。
半分愚痴でした笑
野村證券の社内体制の変遷
しばらく更新をサボってましたが、社内の体制について紹介します。
伏せ字にするのもやめました笑
組織体制という意味では、会社として公表はしていますが、その実態を少し詳しくお話しします。
今の野村證券は、
ウェルスパートナー
ライフパートナー
ファイナンシャルパートナー
という区分になってます。
要は、
超金持ち担当
今後退職する人や取引出来ないくらい高齢なじっちゃまばっちゃま担当
通常の取引をしてくれる富裕層からアッパーマス層あたりまでの担当
みたいな感じです。
ちょっと前までもウェルスマネジメントという、ウェルスパートナーがやってることをしている部署はありました。
とにかく金持ちにターゲットを絞って頑張る精鋭たちです。
資産1億とかでは相手にされません。
まぁ実際は、営業マンも稼ぎたいので相手にされますが。
企業オーナーや上場企業の創業家とかがメインの顧客で、相続や承継など運用以外で儲けることがミッションとされてます。
昔は、大金持ちをそそのかして、適格機関投資家としてから、ハイリスク売買による収益ゲットするなどの行為もあったらしいです
前は割と精鋭が集まるイメージでしたが、最近はとりあえず若者もウェルスにポンポン放り込んで、頑張ってみてよという風潮ですね
次にライフパートナーというのは、これまではファイナンシャルサービス課(以外FS課)やファイナンシャルコンサルティング課(以下FC課)が担当してた顧客を主に引き継いでます。
似た名前が多く紛らわしいですね。
FS課とは、預かりが少ないとか、若くてお金ないとか、いわゆる提案対象外の人をまとめて面倒見る部署でした。
金融機関は年収や金融資産を書く欄がありますが、そういったところから判断されたりします。
お金にならないので、問い合わせがあれば対応しますよくらいの位置付けの人たちを担当する部署でした。
でも、近年は退職金を受け取る退職者も、放っておくと取り込めずネット証券に流れてしまうので、ツバをつけとくためにライフパートナー課というのが出来ました。
また、80歳以上になると、あまり取引提案も出来ないルールになってますので、その人たちをケアするのも兼ねてます。
お金にならないけど、放っておくと資金流出しちゃうので、意外と重要な人たちです。
最後にファイナンシャルパートナーです。
もともとはFC課やFA課でしたが、それがまとまったという感じらしいです。
(ちょうど辞めてすぐに再編があったので詳しくないです)
いわゆるリテール営業の場所になり、顧客層は一応富裕層という建てつけになってます。
とは言っても、結構な大金持ちから、はっきり言って貧乏寄りの人までいます
何故そうなるかというと、営業マンが開拓した人、もしくは前任から引き継いだ人は、預かり資産とは関係なく、その営業マンが所属する部署に担当されることになるからです。
あと、営業マンにとってマルい客(言うことを聞いてくれる客)が集まる傾向にありました、
金持ちでも取引してくれなければ、自分の担当から外した方が事務負担等は減りますのでw
ちなみに、もともとはFC課とFA課が担当していましたが、この2つの組織は結構違います。
FA課は、いわゆる歩合制の人たちが集まったところで、地元に住んでるおばちゃんとかが多かったです。
転勤はないです。
ここは、いい大学出て入社というよりは、営業のセンスのある人たちが転職してきたりして集まってます。
最近は、社内で転勤なしの形態に移りたい人がFAになるケースも増えてきました。
次にFC課ですが、A職B職に分かれてます。前者は全国転勤ありの総合職でほぼ男性、後者は全国転勤なしの総合職でほぼ女性です。
どちらも新卒で入って、売るものややることは基本同じです。
ただ、B職は女性なので、飛び込みとかをやらせるところはほぼなく、担当のいない顧客に電話させて、何か買ってくれたら担当者にするみたいなことをやってます。
A職はいわゆる飛び込み営業からスタートして、ドブ板営業を経験していく人たちです。
世間一般の人がイメージする野村マンはここにあたります笑
さて、色々話は脱線しましたがまとめると、超金持ち、金持ち、その他で客は分けられます。
そして、昔は社員の勤務形態により、さらに振り分けられていたのが、今はなくなりました。
じゃあ何か?って話ですが、特に何もありません。笑
ちなみに、これが顧客にとって良いか悪いかと言うと、どちらでもないです。
結局担当者が誰かによるところがサービスの質を決めますので。
但昔は金持ちしか相手にしないし、それに特化した体制になってたのが、徐々になくなってきてます。
金持ちに金融商品を売買して食わせてもらってた時期が終わりかけているからでしょうね。
しかしそうなると、ネット証券との差別化も難しくなってきますし、差別化するポイントを持てていません。
海外では、金融アドバイザーは知識等のスペックが高い人がやる専門職(医者や弁護士)と考えられてます。なので、お金も取りやすいです。
一方で、日本だとただの営業マンとしか思われてないので、このままではよくないですね。
頑張ってもらいたいとこです。
n証券の営業マンが稼がないといけない手数料
テレビで営業の数字がホワイトボードに書かれているのをよく見ますが、実際のところはどんな感じかを詳しく紹介していきます。
まずは、だいたいどこでもホワイトボードがあり、手書きで手数料や資金預かり、投信買い付け金額など、各自の数字を記載するシステムになっています。
もちろんエクセル等でも管理します。
最近は、何人に合ったみたいなものまで書いたりしますね。
KPI管理といったところでしょうか。
各営業には予算があり、それを毎月達成して行くことが求められます。
個人でもそうですし、課(チーム)単位でも達成が求められ、最終的に支店ごとに達成が必須になります。
少し話がそれますが、
全国に100強ある各支店には、それぞれ規模に応じた各予算が毎年割り当てられます。
それを達成してるかを確認する役員がエリアごとを存在し、進みが悪いところには電話で確認したら、計画を提出させます。
計画といっても、何の商品をいくらやりますという簡素なものです。
ちなみに、言ったものをやらないというのはあり得ないという文化であり、上層部でのやり取りは非常に重みがあります。
予算だけでなく、各支店の採算ラインみたいなものとの管理もされます。
予算未達成も問題ですが、採算ラインを割ると支店存続の危機になってきますので、かなりシビアです。
入っている店舗の立地により、費用が高い都心部の支店などは大変らしいです。
東京駅付近にある東京支店とかは地獄らしいです笑
話を戻します。
営業マンの予算は、年次や役職、預かり資産などによって決められます。
男性は入社後3年で、月に300万くらい稼げるようになるのが最低限という感じですかね。
最初は客がゼロですが、人が辞める支店では引き継ぎをもらったり、ずっと新規開拓だけだったりピンキリです。
私は500万以上はコンスタントに稼いでましたが、どんどん予算が上がって行くので常に辛かったです笑
その後、転勤があり4-6年目くらいを迎えますが、600万くらい稼げるようになることが求められるという感じですかね。
最近は相場も悪く、結構厳しいので下方修正されがちですが。
その後は、1000万くらい稼ぐのがまとめられるようになり、それらをコンスタントに超えてくる人が課長などの役職になっていきます。
転勤による運や、上司に気に入られるか、など色々な要素がありますが、本当に仕事できる人はどんな環境でも成果を出してきますね。
最近は、ハングリーな人も減ってきたので、全体的に諦め感を持った若手が増えてきてますが。
例えば、月に600万稼ぐとなると、20営業日で30万稼がないといけないので、毎日投信を1000万円販売、それを20日やり、投信を2億売れば終わりという感じです。
(実際は、担当顧客が持っている投信やファンドラップの管理手数料が入ってきます)
この数字、思い出しただけで辛いです。
実際のところは、5000万投信持っている人の乗り換えとかがあり、手数料150万が計上される日と、ゼロの日があるって感じですね。
ただし、日数による進捗が確認されるので、乗り換えが決まると思っている先については、成績を先取りして報告しちゃいがちです。
今日は成績0だけど、明後日90万決まりそうだから、先に30万報告しておくという感じですね。
何年かやってると、まるいお客さんの見分け方も分かってくるので、こういうことが起きてくるわけです。
これだけならまだ健全ですが、決まりそうなものがない状態や決まるか分からない状態でも、数字報告するケースが多々あります。
月初や数字のツメが厳しい時に起きがちです笑
このことをn証券内では
『カラ』と呼びます。
今月の数字は300万って書いていても、中には100万くらいカラが存在するって感じです。
でも、カラはいつか解消されなければならないので月末は
『カラを埋める』作業に追われるわけです。
カラを埋めないといけないタイミングでは、追い込まれているので結構無理な取引も多くなります。
証券マンと付き合ってる人は、月末や期末の取引に注意してください笑
カラが埋まらずマイナスみたいなことをすると、それをした人は公開処刑と厳しい管理が待ち受けてます。
カラ数字の報告が不正につながると言われており、会社としては表向きは禁止しています。
なので、カラを埋められなかった人は、ど詰めに合い、カラを書かぬよう行動を管理されるというのがn証券で起こりがちなことです。
まぁこれをやっちゃうのは、だいたい若手ですね。
追い詰められて、無断で顧客の資産を売買することを
(ダマテン)
と言います。
昔はよくあったと言いますが、今やると社会人人生は終わりですね。
首にはならなくても、変な管理系の場所に飛ばされたり、顧客と関わらないところに飛ばされます。
まぁ、それでもベースの給与はいいので、悪くないかもしれませんが笑
まぁそんな感じて数字に追われてヘトヘトになってるわけです。